打倒!無印、ユニクロ?東南アジアでひしめき合う日本人が知らない雑貨店

ホーチミン在住1年を過ぎようとしていますが、常に目にするショップがあります。
これは「無印良品」「ユニクロ」「ダイソー」なのか?と思ってしまうほど酷似したショップなのです。

全ての店舗が同じように見えて、同じお店がたくさんあるものだと思いこんでいたのですが、どうやら名前が一つだけではない。
「MINISO?」「MINIGO?」「MUMUSO?」全て違うショップ名。
もしかして、全部経営が違うのかもしれない??????

ということで、明らかにベトナム企業ではないのですが、日本風に見えるこれらの店舗の企業の実態を調べてみることにしました!

MINISO メイソウ 名創優品


まずはじめに、もっともホーチミンでよく目にするため店舗数が一番多いのではないかと思うこの店舗「MINISO」です。


販売しているものは、電化製品機器周り、筆記用具、衣類雑貨、靴、コスメ、食器、消耗品、インテリアグッズ等々多岐にわたります。
価格も手頃で、安いものは数百円のコスメから、二千円くらいの電化製品までがマックスなラインナップです。

店内に入ってみると、日本語の表記があちらこちらにあります。

よくよく商品をみると、全ての商品に「MINISO」の文字が。
どうやら販売している商品は全てオリジナルブランドで製造販売されているようです。


商品の裏表記をみると、説明書きは英語と日本語で記載があり、販売会社は日本名
また、商品自体は「Made In Japan」とのこと。
「株式会社 名創優品産業 」が生産しているようです。日本企業なのでしょうか…?
日本では東京に住んでいた私ですが、未だに1度もこのSHOPは見たことがないです。
(※調べたところ、実際には日本に4店舗ありました)
ということで、どんな実態かもう少し調べてみました。

【名創の実態】


▲MINISOの公式HP

まず、公式ページですが、「ユニクロ」のページに酷似している気がします。。。w
ロゴのせいでしょうか。最近のコーポレートサイト等はデザインもフォーマット化されているのでそのせいもあるかもしれません。

▲ユニクロの公式HP

Photo By miniso.com

実はこちらの企業、中国の起業家「葉国富」さんと、日本人共同創業者であり、デザイナーである「三宅順也さん」で創設されたようです。
中国の广州市にヘッドクオーターがあり、中国企業でありながら、商品の製造デザインを日本で行い「Made in Japan」クオリティーを売りに製品を販売しているようです。

狭いホーチミンの中心街では、MINISOはなんと14店舗あり、その他地域含めてもベトナムに34店舗あります。
これではイメージを湧かないので、もう少し細かくみていくと、ホーチミンの中心街となっているのは1区、3区と言われているところがありますが、その地域の広さは合計約13km²。
これは渋谷区の15km²にも満たない区画なんですね。
渋谷区に、14店舗も同じ雑貨店があるという状況、、どうでしょうか???コンビニ並なのではないかと思います。

2013年に創設したこの企業は、わずか4年で中国を中心に、世界に2600店舗以上をオープンしました。
展開国は、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、世界中ですね。
ゆくゆくは6000店舗の展開、90億ドルの売上を目指しているそうです。
実際今ユニクロの世界の店舗数が1,989店舗(2018年2月末時点/ファストリテーリングHPより)だそうなので、規模的にはものすごいスピード感ですよね。
売上は2015年に7.5億ドル、2016年15億ドル、2017年18億ドルと順調に成長を遂げているそうです。
売上は2,000億円というと、コミュニケーションサービスの「ミクシィ」やファッションの「アダストリア」なんかと同規模ですね。

実際に、「名前はダイソーに似ているし、ロゴはユニクロにも似ている」ということで非難があったり、また、「なぜ日本ブランドで日本に4店舗しかないの?」という質問もあるようですが、彼らの戦略としては「日本のクオリティーを世界に」広げて世界中の人に自分たちのブランドをしってもらうことが先決なようで、アジアンカラーである赤のロゴやminiという名前に込められた想いもあるようです。

実際に、日本で4店舗しかないものの、世界では次第に「Made in Japan」と書かれたMinisoを日本ブランドとして認知する日も遠くないかもしれません。
また価格も手頃であるため、「ダイソーよりも品質がちょっとよくて、無印よりも安い」品質と価格が適正にされている商品として幅広く受け入れられる可能性も秘めているなと思いました。

これこそ、「マーケティング勝ち」な企業ですね。

MINIGO(Minigood)


ホーチミンで見かける店舗は「MINISO」だけではありません。
MINISOにかなり酷似していて、系列店なのか?と思ってしまいますが「MINIGO(MINIGOOD)」という別の雑貨店とがあります。
ロゴもほとんど同じですね笑


商品のラインナップや店内の雰囲気も似ていて、電化製品機器周り、筆記用具、衣類雑貨、靴、コスメ、食器、消耗品、インテリアグッズ等々を販売しています。


商品を見てみると、「miniso」同様に商品全てに「minigood」の記載がありました。
オリジナルブランドを作っていることも同じです。

また、日本語の表記がありましたが、「クラシカル3合ずっと発」という謎の文言が….。
日本クオリティーを意識しているのか、日本人向けにローカライズしようとしているのかは不明なところですが、微妙な日本語の記載がある通り、日本人が経営の中にいないことは明らかでしょう。

もう少し詳しくみてみましょう。

【MINIGOの実態】


公式HPを見てみました。
これはもう、ユニクロなのかMINIGOをフォローしているのか分かりませんが、似てますね。

ロゴにハングルが書いている通り、こちらは韓国の企業でした。
2013年にデザイン会社を経営していることで知られているMike Wuさんによって設立されたそうです。
設立がMINISOと同じ2013年ということで、MINISOをフォローしたのか同時に同じようなものが設立されたのかは不明です。
その後2014年に中国へと進出し、2016年には600店舗を中国にオープン。
2016年にはベトナムへも進出を広げ、その後マレーシア、インドネシア、タイ、ケニアなど東南アジアやアフリカを中心に展開を拡大しています。

常に新しい店がオープンしているベトナムですが、ホーチミンには現在9店舗ほど店舗があるようです。
まだ、MINISOの14店舗には及ばないものの、迫る勢いで店舗を拡大していますね。

消費者としては、「MINISO」も「MINIGO」も雰囲気や価格も似ていて、同じようなクオリティ、ブランドに感じてしまう人を多いかと思うので、今のところは陣取り合戦のように出展したもの勝ちではあるのかもしれません。

実際に2020年までには世界中に2000店舗のオープンと、1000億の売上の拡大を目指しているそうです(HPより)

MUMUSO


「MINISO」「MINIGO」だけではありません。
「MUMUSO」という店舗も拡大を続けています。
こちらは、ベースカラーが薄緑色のナチュラルカラーを起用しているため、「MINISO」や「MINIGO」とは区別がつきやすいですが、ネーミングがMから始まり、同じような店舗なのでは?と思ってしまうくらい酷似しています。


実際に商品のラインナップも他ブランドど変わりばえはしません。


もちろん全てがオリジナルブランドでした。

今度は日本語の表記はありませんでしたが、一体どこの企業がブランドなのでしょうか。

【MUMUSOの実態】


こちらは「MUMUSO」のHPです。
フォーマットが他ブランドと同じものの、キーカラーが異なるため少々別の印象があります。

「MINIGO」同様にハングルの文字がロゴに並ぶため、韓国企業なのでは?と思ってしまうのですが、こちらは中国、上海の企業でした。
2014年に創設され、2016年に中国で急拡大した企業のTOP50に選ばれています。
東南アジアを中心に毎年300店舗がオープンされているようです。

ホーチミンでは、すでに20店舗、ベトナム前途で28店舗確認できています。
残念ながらこちらは、日本にはないようですね。

3社の共通点とこれから

どうでしょうか。ほとんど似ているこの3つのブランド。まとめてみました。


1つがそもそも、いろんなブランドのマネから始め、そのブランドをさらに真似たブランド2社、3社の戦いが今ベトナムホーチミンでは戦場となっています。
渋谷区の広さに満たないホーチミン中心地だけでこの3社合計で43店舗が展開してるんですから…..。
他の東南アジアを中心に、アフリカ、ロシア、北米などへも展開を広げているようなので、世界を舞台にこの3社、もしや他のマネブランドも戦場となっているかもしれませんね。

逆に日本人には受け入れられないだろうということで、日本展開していないということも面白いです。
日本人が知らないMADE IN JAPANブランド、それをまねていくブランドたちの決着が楽しみです!

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