奇妙なホテル!ベトナム ダラットの「Hang Nga クレイジーハウス」に宿泊してみた

ASEAN各国の観光促進サイト「GOASEAN」の東南アジアのユニークなホテル5選に選ばれ、中国の「人民日報」では世界の最も奇妙な建築物の10の建物うちのひとつとして紹介されたことがある、「Hang Nga クレイジーハウス」に実際に宿泊してきました!

「Hang Nga クレイジーハウス」はベトナムの高原地帯である「ダラット(Da lat)」にあります。
東南アジアらしからぬ気温と自然で、かつてはフランス植民地時代に避暑地として開発された土地です。

….となると、自然のアクティビティが有名では?と思ってしまうのですが、実はこのホテル自体が今ではダラットの「観光名所5本の指」に入る?と言われているくらい有名なんです。

気まぐれでしたが、実際にそこに宿泊することができました!(やったー)のでそのレポートです。

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Hang Nga クレイジーハウスとは?

クレイジーハウスは、ロシアのモスクワ大学にて建築を学んだ、ベトナム人女性「ダン・ヴェト・ガー」によって、1990年に設立されました。
ガーさんは、スペインのサグラダファミリアを設計した「アントニ・ガウディ」さんや、ダラットの街の自然環境からインスピレーションを受けてこの建物を設計したようです。

自然と自由を愛する彼女は、建物全体を全体的に「大木」+「動物、キノコ、クモの巣、洞窟」といった自然界のものの雰囲気でつくりました。
ほぼ、直角にできているものはなく、自然の形である。非直線的=曲線的にできています。

この建物ができた当初は、「おとぎの話の家」などとも呼ばれてきたようです。
元々は地元住民から、行き当たりばったりで、見た目の美しさや構造が変だという指摘や反対もあったようですが、今では立派な建築品というより芸術品として認められているようです。

また、1990年に建設し、その年に建設は終わったものの、増築を繰り返し今でも増築中とか。
(私が宿泊した際も増築中の建造物がちらほらありました。)

室内の様子


実は、客室は10室かありません。
元は、客室さえも無かったようですがこの建設費用でガーさんがかなりの負債を抱えていたため、「客室としてオープン」+「観光地として宿泊者以外にもお披露目」しています。

▼各部屋の名前
-Pheasant(キジルーム)
-Ant (蟻ルーム)
-Bear (熊ルーム)
-Kangaroo(カンガルールーム)
-Land Eagle(タカルーム)
-Tiger(虎ルーム)
-Gourd(ひょうたんルーム)
-Bamboo(竹ルーム)
-Termite(白蟻ルーム)
-Honey moon(ハネムーンルーム)

10室はそれぞれ動物や自然テーマになっています。


私たちは、ちょうど最後の1室だけ残っていた、ハネムーンルームに宿泊することになりました。
(何故ここだけハネムーンなのかはちょっと不明ですW)

たいてい大きなツリーの中に部屋があり、ツリーハウスとなっているのですが、ハネムーンだけ孤島になっていました。

ハネムーンルームは2階建て、というより屋根裏部屋といったほうが近いかもしれません。

まず入り口に入ると、すぐ左手にこの丸太が見えます。(部屋が小さいため、なかなか綺麗に写真が撮影できていません…。泣)


右手がすぐにシャワールーム!?
ツボのような、変わった形状のシャワー室でしたW


急な丸太を登って、上に上がるとベットルームです。
白雪姫の小人のような部屋です。
カーテンで隠れていますが、窓が全て三角でとてもかわいらしかった。

*実は、観光客が日中そこら中たくさん部屋を見て歩いているので、プライバシーがカーテンを締めないとゼロですw
観光客が部屋を見に来て、ドアを叩いてくることもしばしば。
ちょっとしたパパラッチにあっている芸能人気分ですw


ほかの部屋もユニークです。
こちらはタカルームです。タカの卵が暖炉になっているそうです。
ちなみにタカには「アメリカ人のように大きく強い」といった意味も込められているとか。


緑の眼光が特徴的な、タイガールーム。
タイガーは、「中国人の強さ」も表しているようです。

*そういえば、この建物の別名Hang Nga(ハンガー)は中国神話の月の女神を意味するそうですが、幼少時代に中国で育ったガーさんの感じるところも、この建物、部屋に反映されていそうな気がしてきます。

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建物全体の様子


各部屋も十分すぎるほど特徴的ですが、さらに驚くのは建物全体の外観です。
中央の部屋となる大きな木がありますが、その周りを枝やツタが張り巡らされ、その枝やツタが階段となり、各部屋へと繋がるっています。


この階段が、かなり狭く、高く、手すりも低く、ちょっとしたアドベンチャー体験になるくらい怖いですw


目標とするものになかなか近づけなかったり、迷路のようにもなっています。
標準的な設計書を書かずに絵を書き、専門家ではない地元の職人を雇って建築したところが、また驚くところですね。


実際の設計書↑なんだかワクワクします。w


日中は観光客が多いですが、夜になると完全に貸切状態で、この木の城を占領できます。


日中にこの階段を登っているときに人とすれ違うと、焦ってしまいますが、
夜は夜で、手すりが見えないため結構あぶないですw


ただ、このエリアがちょっとした丘になっているのか上の方まで登るとダラットの街並みを一望できます。
この日は曇っていましたが、星空も独り占めできることでしょう!!!

観光として行く場合

この施設は宿泊せずとも、観光だけも可能なので、ダラット立ち寄りの際はこの奇妙さに没入してみてください。
(宿泊客のドアはどうか叩かないであげてくださいw)

入場料:40,000VND(約193円)
営業時間:8;30-19;00 (毎日)
住所:03 Huynh Thuc Khang Street,Ward 4,Dalat City 67000,Lam Dong, Trần Phú, Phường 4, Tp. Đà Lạt, Lâm Đồng, Vietnam, Lâm Đồng, Vietnam

おわりに

ガーさんは、今までダラット中の建築物を手がけてきましたが、「どうしても自分の表現したいものを貫徹することができなかった」そうです。自分のイメージを実現したいために、個人のプロジェクトとして、つくったのがクレイジーハウスです。
ただこの奇抜な建物の裏には「自由」「自然」を愛し、周りの反対があろうとも、資金がなくとも、嘲笑があろうとも「ただ私がやりたいことをする」それを信念にそれをそのまま実現した、ガーさんの生き方を図らずも感じることができた宿泊となりました….!

*「実は私のモットーもそれです!↑↑強きガーさんに会いたくなった!w」

建築から28年たった今でも、宿泊費、入場料を資本にさらに増築を繰り返し、自分のやりたいことを実現しつづける彼女に注目ですね。

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